Double Majorの専攻が共にMcCormick School of Engineering and Applied Science(工学部)の専攻で(=必須科目が多い)、高校がインターでなかったためAP Creditをあまり持ってないので、4年間で卒業したければ授業を5つ(今回は5.3 credit)取らなければいけない学期が多少増える。
宿題は毎週教科書の章末問題から5問程度で、中間・期末テストとSelf-Directed Labのレポートで成績がほとんど決まるシステムになっていました。後者は流体力学に関する自由研究をグループでする課題です。教授が昨年度の高得点を取得した自由研究プロジェクトのレポートを参考までに配布してくださったのですが、中には“How Bernoulli would have shotgunned a beer”などの大変興味深い、(かつ実用性のある?!)研究を行っていたチームもあったようです。僕は仲良かった機械工学専攻の友達2人と、春学期のHonors EA4で「オンライン」で知り合ったクラスメイトと4人で容器の横の高さの異なる穴から放出される流体の軌道の包絡線の算出・観察と、ベルヌーイの定理の条件(例えば、安定した非粘性流体であること)を満たさない流体の場合の軌道・包絡線の変化を調べました。
PHYSICS 135-2, 136-3 (Lab): General Physics (Electricity and Magnetism)
General Physics Sequence(一般物理学)の2つ目のコースで、トピックは電磁気学でした。Weinbergの自然科学系の専攻の人は135-1(力学)から受け始めるのですが、工学部の場合はEngineering Analysis 2(構造力学)と言う授業が135-1の代替となるので、135-2からの参加となります。
応用数学専攻には、Probability and Statistics Requirementと言う、確率・統計学に関連する授業を2つ取らなければならないと言う卒業条件があります。Northwesternには何故か統計学関連の授業を教えている学部が複数あり、僕の所属している応用数学科は「確率・統計の授業だったら何でも良い」と言うことだったので、Department of Statistics, Industrial Engineering and Management Systems, Mathematics, Psychology, Chemical Engineering, Biomedical Engineering, Mechanical Engineering, Electrical Engineering and Computer Scienceの統計学の授業から選ぶことができました。学ぶ内容は大体同じですが、それぞれの学部で異なるアプローチが取られているのが興味深いです。例えば、MathematicsとStatistics学部は数学的な厳密な理論を教える一方、他の学部はそれぞれの分野のコンテキストで必要なスキル(Industrial Engineeringの場合、Rなど)に集中したりするらしいです。僕は統計学の定理の証明に重きを置くStatistics Departmentの授業を取ることにしました(二重専攻で統計学専攻の友達も多かったので、一緒に授業を取りたかった、と言うのもありました)。
STAT 320-1は統計学専攻ではWeed Out Classとして少し悪名高い授業ではあることは、Northwestern内部のCTECSと言う授業評価システムのレビューを読んでいたので、ある程度知っていました。Northwesternの統計学の学部自体が小さい方であるのと、最近人気のデータサイエンスの流行りに乗って統計学の数学的側面を甘く見ている人を篩い落とすために、Weed Out Classにしていると言う説も聞いたことあります。
Middle Eastern and North African Studies: Arabs in the United States 人種に関する議論の中で、ヒスパニック系、アフリカ系、アジア系などと少し異なる立ち位置を取るアラブ系。肌の色ではホワイトのカテゴリーに入るのに社会的な差別は変わらず、さらにムスリムと同義に扱われたりと、アメリカにおけるアラブ人には多様なレッテルが重なります。そのようなアイデンティティの形成を軸に、ナショナリズムの影響や現在に至るまでのポジション確立への運動などを学んでいます。人種がこれほどまでに国家を動かしていると感じたのはアメリカが初めてだったので、アカデミックな視点でこのトピックについて深堀りでき、自分の経験をシンクロさせることができました。
Art History: Gender and Sexuality in Italian Culture フェミニズムについての授業なのですが、特にフェミニスト的ユートピアとは何かを追求するアプローチでした。「女性の活躍を支援する建築」についてなどの文献を読むのはもちろん、そのようなユートピアを実現させた古典的なフェミニスト映画や芸術作品を毎週のように分析し、自分の中でのアカデミックな幅が一段と広がりました。この授業におけるフェミニズムではどちらかというと男女平等を単に目指すだけでない、積極的な女性の社会的ステータス向上に重きが置かれていたこともあり、授業に参加する度に自分の思考にかけられている制限の鍵を開けられる感覚に陥りました。イタリア文化とタイトルにはあるのですが、授業で取り扱った内容においてイタリア映画は氷山の一角で、アフリカ系アメリカ人のアーティストに焦点を当てることも多かったです。男性はもちろん、院生も参加する授業だったので議論に持ち込まれる視点が広かったことも興味深かったです。また、課題が短いエッセイ2つとファイナルプロジェクトのみで、個人的には気を張らずに受講することができました。ちなみに私は家事の持つ社会的・ジェンダー的な役割をリセットする映画のプロットを書く予定で、量的には膨大なのですがアイデアを膨らませるのを結構楽しみにしています。
Fundamentals of Computer Science 親しい人がプログラミングに詳しかったこともあり、ノリで取ってみた授業。既存知識による成績の格差をなくそうという目的から、Racketというとてもマイナーな言語を使ってプログラミングの基礎を教わりました。全くの門外漢なので、新しい知識を吸収している感覚を高校以来初めて味わいました。ただ、自分の性格もあるかとは思いますが、プログラミングを学んで〜〜がしたい!といった目標がないと、おもむろに学ぶだけではモチベーションの向上がこの先難しい気がしました。また、実用的なスキルに実を結ぶことができれば良かったのですが、アカデミアで習うとやはりその点は十分に満たすことができないのかな、とも思ったり。とはいえ、エッセイとリーディングが大きな割合を占める自分のスケジュールの中では、少し違った息抜き的な意味合いを持たせることができましたし、何より経験したことによってプログラミング関係が少し身近に、怖くなくなったので経験して良かったと思っています。
Jewish Studies: Arabs and Jews in Palestine during the Ottoman Empire アイデンティティグループが混ざりすぎていて読み返し必須の授業タイトルですが、直訳すると「オスマン帝国」の中の「パレスチナ」における「アラブ人とユダヤ人」について、です。パレスチナってオスマン帝国の統治下にあったのか、など前提の段階で学びがある気もするのですがそこを飛ばして話すと、オスマン帝国の多宗教政治から第一次世界大戦前後のナショナリズム形成までの歴史的流れを捉えつつ、アラブ人とユダヤ人の動向に着目する授業でした。アラブ人とユダヤ人は元々対立していなかったんだよ、というのが一番ざっくりとしたメッセージです。政策が人々に及ぼした影響についての論文はもちろん、社会学的な観点から個人の伝記を読むこともありました。トピックがニッチな分、狭く深く内容を掘ることができて、個人的には最も学びが深いと感じた授業でした。
Religion: Introduction to Islam イスラム教についてジェネラルに学ぶコースです。とは言っても、コーランの中身や宗教的規則を細かく暗記するのではありません。イスラム教の歴史や、文化との関わりなど広義的なトピックを扱うことが多かったです。特に興味深かったと言えるのは、テロリズムや女性差別といった社会的なテーマについて、イスラム教の教えを理解した上で改めて照らし合わせ、宗教的解釈について考察した経験です。ジハード=聖戦、の訳が流通していますが、実はイスラム教における意味では「ある目標を目指した努力・奮闘すること」が正確です。もちろん、ことイスラムにおいては宗教が一定の行動を生み出していることは紛れもない事実です。しかし、そのような事実があるからこそ、イスラム教に関する無意識下でのバイアスをイスラムについて学んだ上で紐解く作業は大切だと感じました。授業内容とは別に、宗教学という学問を経験、理解できたことも個人的には面白かったです。
Political Science: Introduction to Interpretive Methods 政治学を専攻する上で必須科目なのが、方法論のクラスです。政治学は名前にサイエンスが付く通り、比較政治学などを筆頭に、定量・統計的な分析を主とする分野もあります。アカデミアとしての政治学を進む人にとっては特に重要となる、一次データなどの扱い方を習得することが、方法論の授業の主目的です。とここまで説明したのですが、私は論文など質的な読み込みに注力する方が得意なので、いくつかある方法論の授業の中でも文系向けのこの講義を選びました。政治学の枠を越えて、社会学やジェンダー学などのアカデミアに大きな影響をもたらした文献に沢山触れることができたので、大学で授業を受ける恩恵を享受できました。