冬学期授業紹介

じょうもんです。残り2週間ほどあるのですが、モチベが高いうちに冬学期の授業を紹介しようと思います。

授業紹介とは関係がないのですが、思いつきで葉山に弾丸夕陽観光しに行った時の写真。QOL高い!

Arabic
お馴染みのアラビア語です。今学期からArabiyat al-Naasという新しい教科書を使用するようになり、内容がまた一段とずっしりしてきました。カイロの成り立ち、イスラム教の歴史など、リーディングをベースに新たな文法や語彙を習得しています。アラブ地域の文化的側面も含めて言語を身につけることができるので、この本は今までで一番気に入っています。

Middle Eastern and North African Studies: Arabs in the United States
人種に関する議論の中で、ヒスパニック系、アフリカ系、アジア系などと少し異なる立ち位置を取るアラブ系。肌の色ではホワイトのカテゴリーに入るのに社会的な差別は変わらず、さらにムスリムと同義に扱われたりと、アメリカにおけるアラブ人には多様なレッテルが重なります。そのようなアイデンティティの形成を軸に、ナショナリズムの影響や現在に至るまでのポジション確立への運動などを学んでいます。人種がこれほどまでに国家を動かしていると感じたのはアメリカが初めてだったので、アカデミックな視点でこのトピックについて深堀りでき、自分の経験をシンクロさせることができました。

Art History: Gender and Sexuality in Italian Culture
フェミニズムについての授業なのですが、特にフェミニスト的ユートピアとは何かを追求するアプローチでした。「女性の活躍を支援する建築」についてなどの文献を読むのはもちろん、そのようなユートピアを実現させた古典的なフェミニスト映画や芸術作品を毎週のように分析し、自分の中でのアカデミックな幅が一段と広がりました。この授業におけるフェミニズムではどちらかというと男女平等を単に目指すだけでない、積極的な女性の社会的ステータス向上に重きが置かれていたこともあり、授業に参加する度に自分の思考にかけられている制限の鍵を開けられる感覚に陥りました。イタリア文化とタイトルにはあるのですが、授業で取り扱った内容においてイタリア映画は氷山の一角で、アフリカ系アメリカ人のアーティストに焦点を当てることも多かったです。男性はもちろん、院生も参加する授業だったので議論に持ち込まれる視点が広かったことも興味深かったです。また、課題が短いエッセイ2つとファイナルプロジェクトのみで、個人的には気を張らずに受講することができました。ちなみに私は家事の持つ社会的・ジェンダー的な役割をリセットする映画のプロットを書く予定で、量的には膨大なのですがアイデアを膨らませるのを結構楽しみにしています。

Fundamentals of Computer Science
親しい人がプログラミングに詳しかったこともあり、ノリで取ってみた授業。既存知識による成績の格差をなくそうという目的から、Racketというとてもマイナーな言語を使ってプログラミングの基礎を教わりました。全くの門外漢なので、新しい知識を吸収している感覚を高校以来初めて味わいました。ただ、自分の性格もあるかとは思いますが、プログラミングを学んで〜〜がしたい!といった目標がないと、おもむろに学ぶだけではモチベーションの向上がこの先難しい気がしました。また、実用的なスキルに実を結ぶことができれば良かったのですが、アカデミアで習うとやはりその点は十分に満たすことができないのかな、とも思ったり。とはいえ、エッセイとリーディングが大きな割合を占める自分のスケジュールの中では、少し違った息抜き的な意味合いを持たせることができましたし、何より経験したことによってプログラミング関係が少し身近に、怖くなくなったので経験して良かったと思っています。

前学期の自由度の高さから味を占めて、今学期も全てオンデマンド形態での受講でした。毎日のようにカフェ巡りをしているので、そのうち東京のカフェ図鑑でも作れそうな勢いです。そのほかにもサイクリングをしたり、魚料理の自炊を楽しんだりと、日本ならではの生活を満喫することができていて、オンライン授業は意外にも性に合っているようです。教室に赴く時間などが削れて、とにかく自分の好きなように過ごせているので、大学卒業後の働き方なども再考させられます。

秋学期授業紹介

パソコンが変わって前のアカウントにログインできなくなったので表示名が変わったじょうもんです。投稿が半年以上空いてしまって申し訳ないです…キャンパスにいないためか大学への帰属意識が薄くなってしまい、といったところです(言い訳)。受験生の皆さんは出願お疲れ様でした!出願校選びから直前のエッセイ仕上げまで、悩みどころが沢山あったかと思います。今なお合格発表まで大学を絞り切れない、という人もいるかもしれません→ノースウェスタンには良き先輩がいます(真面目な話、これ意外と大事なポイントです)、是非一緒に大学生活を送りましょう!もう一押しお勧めポイントが必要な人もいるかもしれないので、授業紹介と今後の投稿頻度向上頑張ります。

Jewish Studies: Arabs and Jews in Palestine during the Ottoman Empire
アイデンティティグループが混ざりすぎていて読み返し必須の授業タイトルですが、直訳すると「オスマン帝国」の中の「パレスチナ」における「アラブ人とユダヤ人」について、です。パレスチナってオスマン帝国の統治下にあったのか、など前提の段階で学びがある気もするのですがそこを飛ばして話すと、オスマン帝国の多宗教政治から第一次世界大戦前後のナショナリズム形成までの歴史的流れを捉えつつ、アラブ人とユダヤ人の動向に着目する授業でした。アラブ人とユダヤ人は元々対立していなかったんだよ、というのが一番ざっくりとしたメッセージです。政策が人々に及ぼした影響についての論文はもちろん、社会学的な観点から個人の伝記を読むこともありました。トピックがニッチな分、狭く深く内容を掘ることができて、個人的には最も学びが深いと感じた授業でした。

Arabic
説明はあんまりいらない気もする…?毎度のアラビア語です。アラビア語は標準語の他に方言が大きく分けて4つ(レバノン、ヨルダン、シリア、パレスチナなどレバント地域/サウジアラビア、オマーンなどアラビア半島/エジプト/モロッコ、リビアなど北アフリカ)あり、話が通じない程にそれぞれ全く異なるため、自分の居住・関心のある地域ごとに習得が必須です。そのような事情があるため、1年目から学んでいる基本の標準語を引き継ぎつつ、2年目からは方言も少しずつ内容に入ってきました。ちなみに私が学習しているのはレバント地域の方言です。4つの方言の中では最も柔らかく、女性的に聞こえると言われています。毎日少しずつ触れることが言語習得への近道だと信じているのですが、オンラインではどうしても発言の機会が少なくなってしまうので少し残念。

Religion: Introduction to Islam
イスラム教についてジェネラルに学ぶコースです。とは言っても、コーランの中身や宗教的規則を細かく暗記するのではありません。イスラム教の歴史や、文化との関わりなど広義的なトピックを扱うことが多かったです。特に興味深かったと言えるのは、テロリズムや女性差別といった社会的なテーマについて、イスラム教の教えを理解した上で改めて照らし合わせ、宗教的解釈について考察した経験です。ジハード=聖戦、の訳が流通していますが、実はイスラム教における意味では「ある目標を目指した努力・奮闘すること」が正確です。もちろん、ことイスラムにおいては宗教が一定の行動を生み出していることは紛れもない事実です。しかし、そのような事実があるからこそ、イスラム教に関する無意識下でのバイアスをイスラムについて学んだ上で紐解く作業は大切だと感じました。授業内容とは別に、宗教学という学問を経験、理解できたことも個人的には面白かったです。

Political Science: Introduction to Interpretive Methods
政治学を専攻する上で必須科目なのが、方法論のクラスです。政治学は名前にサイエンスが付く通り、比較政治学などを筆頭に、定量・統計的な分析を主とする分野もあります。アカデミアとしての政治学を進む人にとっては特に重要となる、一次データなどの扱い方を習得することが、方法論の授業の主目的です。とここまで説明したのですが、私は論文など質的な読み込みに注力する方が得意なので、いくつかある方法論の授業の中でも文系向けのこの講義を選びました。政治学の枠を越えて、社会学やジェンダー学などのアカデミアに大きな影響をもたらした文献に沢山触れることができたので、大学で授業を受ける恩恵を享受できました。

時差に合わせるため、どの授業もオンデマンドで受講したのですが、自由に時間を調節することができ個人的にはとても好きでした。その反面、どうしても大学に通っている感覚が薄くなってしまったのも事実です。冬学期は少し異なる形態をとったので、そちらの感想もお楽しみに!